パターのルール改正

2013年05月23日

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画像を拡大する アンカーリング1

ゴルフのルールや基準を決めるR&A(ロイヤル・アンド・エンシェント・クラブ)とUSGA(アメリカゴルフ協会)は21日に、2016年1月からパターのグリップ部を腹や胸なので固定して打つ「アンカーリング」について禁止にすることを発表しました。
R&AとUSGAが昨年の11月に提案していましたが、ヨーロッパツアーが支持する一方で、アメリカツアーが反対するなど、賛否両論が出ていたようですが禁止の方向で決定したようです。

アンカーリングとは前述のとおり、グリップエンドを胸や腹などの固定して支点の役割を持たせて、船の錨(アンカー)を揺らすようにパターヘッドを動かしてボールを打つことを言います。
繊細なタッチは出しにくいようですが、短い距離のパットが安定するとされています。
アメリカゴルフ業界では「20年以上も前から容認されてきた打法が否定されるのはおかしい」という声も出ていたとすると、いろいろな思考錯誤の結果が生み出した産物で、人と違う方法で結果を出したがゆえに非難の的になってしまったのかもしれません。

この方法で、メジャー大会を制した選手としては、キーガン・ブラドリー(アメリカ)、ウェブ・シンプソン(アメリカ)、アーニー・エルス(南アフリカ)、アダム・スコット(オーストラリア)が有名ですが、特に日本では今年のマスターズを制したアダム・スコットがユニクロのCMでもお馴染ですね。

プロであるがゆえに、少ない打数でホールにボールを入れるということを突き詰めた結果で生まれた新しいルールに、プロたちがどのように適応していくのかは興味が惹かれるところですね。
また、くしくもルール改正が実行される2016年は先日上げさせていただいたオリンピックの開催年になります。
選考のタイミングはそれぞれの国で前後することもあるでしょうが、どのタイミングで代表を決めるのか?ルール改正に対しての適用はどうするのか?ということも後々に話題として出てきそうですね。


ゴルフとは関係はしませんが、日本人選手が一時期強かったスキーのジャンプやノルディック競技など、強い選手たたきにも思えた「ルール改正」を思い起こしてしまったニュースでした。

いずれにしても、スポーツにルールはつきものでその中で結果を残すのもプロの務め。
真の実力を示すためにもルールに左右されない結果を楽しみにしていたいと思います。